7章  解体作業

解体作業の実施は、事前調査、事前準備等の実施後、解体工事計画に基づき行います。

@工事管理(標識の掲示、産業廃棄物管理票の交付、工事計画の確認等)

A安全管理及び環境保全

B準備作業、仮設備、

C解体作業

分別解体工法における一般的な作業の流れは、以下に示すフローの通りです。

木造軸組構法の手作業・機械作業併用による分別解体作業

事前準備・事前措置

残存物品,搬出の確認

準備作業

仮設設置作業

@建築設備撤去

A内装材撤去

B内・外部建具撤去

C屋上設置物撤去

Dベランダ等撤去

E屋根葺材撤去

F外装材、上部構造部分解体

仮設撤去

G基礎等解体

解体作業完了後作業(整地・清掃)

解体工事完了検査および検査

解体工事完了後管理

(注)手作業・機械作業併用による解体工法においても、石綿含有建材は手作業によって解体します。

建設リサイクル法では特定建設資材廃棄物の分別解体等と再資源化等が義務付けられています。

木造建築物の解体工事で発生する木材をさらに柱、梁、垂木、筋違、胴差、大引き、根太、野地板など発生する部位別に分別することにより、再資源化されるチップの区分(A〜D)が明確となり、再資源化率の向上が図れます。

また、特定建設資材以外の品目であっても可能な限り品目別に分別し集積に努めることにより、再資源化の促進と混合廃棄物の削減が図れます。

解体工事から発生するCCA処理木材や石綿含有建材については、関連法令等を順守して適正な処理を実施しなければなりません。

*巻末に有害物質の取り扱いについての詳細を示しています。

(解説)

6.1 工事管理

・対象建設工事受注者は、解体工事現場において、以下に示す管理を行います。

(1)標識の掲示

@建設業許可又は解体工事業者登録を受けたことを示す標識の掲示

対象建設工事受注者は、建設業許可を受けている場合は現場ごとに建設業の許可を受けたことを示す標識を、建設リサイクル法における解体工事業者登録を受けている場合には解体工事の現場ごとに解体工事業者登録を受けたことを示す標識をそれぞれ掲示します。

A解体工事場所の立ち入り禁止措置と立入禁止掲示板の設置

解体工事現場の出入口の見やすい場所に、工事関係者以外の者の立ち入りを禁止する旨の掲示を行います。

B石綿ばく露防止対策実施内容の掲示

*事業者は、石綿を使用した建築物等の解体等の作業において、石綿ばく露防止対策等の実施内容について、関係労働者のみならず周辺住民へ周知するため、作業現場の見やすい場所に次のとおり掲示する必要があります。

・所轄労働基準監督署長に石綿に関する計画の届出・作業の届出を行った上で、石綿のばく露防止対策及び石綿粉じんの飛散防止対策を講じなければならない場合(レベル1、レベル2の作業)、石綿則に基づく届出が行われていること、及び石綿のばく露防止対策等の実施内容を、関係労働者のみならず周辺住民へ周知するために作業現場の見やすい場所に掲示します。

・届出が不要な工事で石綿のばく露防止対策等を講じなければならない場合(レベル3の作業)、石綿のばく露防止対策等の実施内容を同様に掲示します。

・石綿を使用していない建築物等の解体等の作業についても、石綿が使用されていないことを同様に掲示します。

※石綿作業主任者の選任欄については、特定化学物質等作業主任者技能講習(2006 年3 月31 日まで)か、石綿作業主任者技能講習(2006 年4 月1 日から)を受講し資格を取得した者の中から、石綿作業主任者を選任し記載します。

*厚生労働省平成17 年8 月2 日付け「建築物等の解体等の作業を行うに当たっての石綿ばく露防止対策等の実施内容の掲示について」によります。

(2)技術管理者等の配置

(3)作業上必要な有資格者の配置及び確認

(4)建設資材廃棄物の分別、一時保管、搬出及び産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付

@マニフェストの交付

搬出の際には、対象建設工事受注者の現場担当者が立ち会い、必要事項を記入したマニフェストを収集運搬業者に交付します。

(5)工事計画の確認

@工事計画の確認

対象建設工事受注者は、解体工事計画に基づき作業を進めるため、実施状況を確認します。

A解体工事の完了の確認

対象建設工事受注者は、解体工事完了後、工事計画どおりに工事が完了しているか否かを確認します。

6.2 安全管理及び環境保全

対象建設工事受注者は、解体工事に関して、「3.工事の計画等」で作成した「安全及び環境保全計画」に基づき適切な管理を行います。

6.3 準備作業

準備作業は、「3.工事の計画等」で作成した「準備作業計画」に基づいて、適切に実施します。

(1)許可・届出等について

道路使用許可、電線等の保護が必要な場合等には、いずれも定められた所定の提出期限までに手続きを完了させます。

(2)解体作業に関する事項について

現場敷地内での作業スペース、機材・機器類の搬入経路、建設資材廃棄物の分別・集積場所、搬出経路等を確保しておきます。この作業において、留意すべき事項を以下に示します。

@工事計画書の準備

A資材・機材等の適切な選定及び現場への搬入

B電気・ガス・水道・電話等に対する処置

C植栽、設置物等で撤去、移植、移動するものについての処置

D石綿含有建材が使用されている場合の処置

・石綿含有建材の施工部位のマーキング

・湿潤化器具の配備(噴霧機・散水機、湿潤(飛散防止)剤が必要な場合は準備)

・清掃道具の用意(HEPA フィルター付き真空掃除機等)

・分別容器(堅固な容器、または確実な包装)の用意

※ 巻末に有害物質の取扱いについての詳細を示しています。

6.4 仮設作業

仮設作業は、「3.工事の計画等」で立案した仮設計画に基づいて適切に実施します。

仮設作業とは、全工程において使用される足場(枠組足場・単管一側足場等)・養生シート(防炎シート・防音シート等)等を対象建築物に設置する作業をいいます。
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(1)仮設

@足場(枠組足場・単管一側足場等)

安全衛生規則の安全規定(第559 条〜第575 条)を遵守し、仮設計画に基づき、筋交い、壁つなぎ、控え、火打ち等で補強し、風雨等に耐える十分な強度を確保します。各部位の高さや寸法等は、労働安全衛生法で定められた基準以上とします。作業中は、保護帽(ヘルメット)・安全帯を常に着・使用し、安全に十分配慮します。

また、保護帽に作業者名、血液型、連絡先の住所、電話番号を表示しておきます

A養生シート(防炎シート・防音シート等)

養生シートは、足場の外周に足場と同じ高さに設置するものとします。また、シート間は隙間なく張り合わせ、解体資材、工具、粉じんや騒音がシートの隙間から漏出するのを防ぎます。設置作業中は、安全帯を常に着用し、安全に十分配慮して作業します。

(2)補強

一般的な木造建築物等の低層建築物の場合は、解体にあたって構築物自体を補強する例は多くありませんが、老朽化して、解体作業にともなう振動等により倒壊の危険性があるとして、補強工事計画を立案した場合はその計画に基づいて行います。

鉛直方向に崩落する危険性がある場合にはサポート類、水平方向に転倒する危険性がある場合には筋交い等を使用します。この場合は、十分な調査を行い、補強作業中の安全も確認しておく必要があります。

6.5 解体作業

解体作業は、事前措置等の終了を確認後、立案した計画及び選定した解体工法に基づいて適切に実施します。

立案した各種計画とは、「3.工事の計画等」で立案した「解体作業計画」「再資源化等・処理計画」、「分別・搬出計画」「安全及び環境保全計画」「工程計画」を指します。また、先に選定した解体工法とは、解体工法の選定に示した「手作業による分別解体工法」または「手作業・機械作業併用による分別解体工法」のいずれかを指します。

解体作業を適切に進めるためには、当初の計画に基づいて着実に実行することが必要です。

(1)木造軸組構法建築物の分別解体作業手順

@木造軸組構法建築物の手作業による分別解体工法の一般的な作業の流れは、図6−1の通りです。

単管一側足場に防炎シートで養生した工事例

図6−1 木造軸組構法の手作業による分別解体作業の流れの例

A木造軸組構法建築物の手作業・機械作業併用による分別解体工法の一般的な作業の流れは、図6−2の通りです。

図6−2 木造軸組構法の手作業・機械作業併用による分別解体作業の流れの例

(注)手作業・機械作業併用による解体工法においても、石綿含有建材は手作業によって解体します。

(2)木材の再資源化に望ましい分別解体の実施について(木材チップの品質を担保するために)

建設リサイクル法では特定建設資材廃棄物の分別解体等と再資源化等が定められていますが、解体工事から発生する木材の品質は発生部位等によって様々です。

木造軸組構工法建築物の場合、柱や梁などの大きな断面の木材は、処理費が安価であり、場合によっては有価で取引されるので工事費の削減を図ることが可能となります。

柱、梁、垂木、筋違、胴差、大引き、根太、野地板など部位別に集積し処理業者に引き渡します。

また、発生量は少ないですが建具の扉や障子枠、襖枠等も同種のものを集積します。

(3)木造軸組構法建築物の分別解体の作業手順に沿った作業事例機材等は、分別・搬出計画により所定場所に搬入し、整頓して保管します。

@建築設備の撤去・搬出

建築設備は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

・建築設備とは、照明器具、ユニットバス、キッチンキャビネット、ビルトインエアコン(組込み型のエアコン)等を指します。

・撤去に際しては、石綿、PCB、フロンガス等の存在が明らかな場合は、関連法令等に従って適切な処置をしなければなりません。

・蛍光管は、他の建設資材廃棄物と混合しないように集積します。

・建築設備類の多くは、木質系ボードと金属系またはプラスチック系材料が複合されたものです。現場で分別が困難な場合は、そのままそれぞれ専門の引取業者に引き渡します。

A内装材の撤去・搬出

内装材は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

○クロス類の撤去・搬出

・木造建築物等の低層建築物の内壁及び天井は、石膏ボードの下地にクロス仕上げされているものが多く、石膏ボードを撤去する前にクロスをはがします。

・クロス類は、ひも等によりできるだけコンパクトに結束し、単品搬出します。

○ボード類の撤去・搬出

・ボード類は、同質の材料別(石膏系、合板系、ロックウール系)に分けて撤去します。

・可能なかぎり現場で分別し、単品で搬出します。

・砒素・カドミウム含有石膏ボードの存在が明らかな場合は、他の廃棄物と分けて搬出します。

石膏ボード

石膏ボードを処分するときは、管理型最終終処分場で処分しなければなりません。

石膏ボードが混入したものは、全てを管理型最終処分場で処分しなければならないので、石膏ボードは他のものとしっかり分別することが重要です。

石膏ボードを再資源化する場合、石膏ボードは水に濡れると再資源化施設での処理が困難となるので、水に濡れないように取り扱ってください。

○断熱材の撤去・搬出

・天井、床、外壁等に、断熱材としてグラスウールが使用されている場合があります。撤去にあたっては、可能な限り原形を崩さないように努めます。

・吹付けアスベストや石綿含有ロックウールが使用されている場合は、事前調査の段階で確認しておく必要があります。

・断熱材は空隙率が大きいので、可能な限り容積が小さくなるように、封入された空気を抜く等の処理をしたうえで、ひも等で結束し、単品で搬出します。

B内部・外部建具の撤去・搬出

対象建設工事の場合、内・外部建具は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

B-1 内部建具・たたみ類の撤去・搬出

・撤去は下階から実施します。

・ガラス付きの建具は、撤去・移動する際に破損したり、怪我をしたりしないように注意をします。

・たたみ類の撤去は、建具類の撤去後に行います。たたみ類を撤去した後の床は、床板が腐朽していたり、

床板が根太からはずれている場合があります。このような個所は、踏み抜きや転倒等の災害の原因につながることから、十分な注意を要するとともに、その箇所に撤去した建具やたたみ等を敷く等して、作業の安全を図る必要があります。

・撤去した建具・たたみ類を、高所から投下しないようにします。

・撤去した建具・たたみ類は、作業場内に分別して集積し、搬出します。

B-2 外部建具の撤去・搬出

・外部建具としては、ドア、窓、雨戸等があり、多くの場合、金属、ガラス、木、木質系ボード等を組み合わせて造られています。

・撤去にあたっては、ガラス等が破損すると作業上の危険が高まるのみならず、破片の回収に労力を必要としたり、建設混合廃棄物量の増加にもつながります。したがって、ガラス付きの建具類を撤去する際には、破損しないように撤去したうえで、コンテナ等の専用容器や搬出用の車両の荷台でガラスを割ります。

・搬出は、品目別に区分して搬出します。

・ガラスを割る際には、ゴーグル等の保護具を使用します。

C屋上設置物の撤去・搬出

屋上設置物等は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

・屋根面に、太陽熱や太陽光を利用した機器類やアンテナ等が設置されている場合は、屋根ふき材の撤去に先立ち撤去します。

・このような機器類には、鉛等の重金属を使用している場合もあるので、撤去や搬出には十分な注意を要します。

Dベランダ等の撤去・搬出

ベランダ等は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

・ベランダの撤去時期は、他の作業との関連で決めます。ベランダの多くは金属製であることから、他の金属部分の撤去時期に合わせ効率良く実施します。

E屋根ふき材の撤去・搬出

屋根ふき材は、解体工法にかかわらず手作業で撤去しなければなりません。

木造建築物等の低層建築物の、屋根ふき材としては、瓦類、住宅屋根用化粧スレート板類(くは石綿含有建材)、金属類(トタン類、銅板等)があります。

○瓦類の撤去・搬出

・瓦類は、粘土瓦とセメント瓦に大別できます。

・瓦類の搬出に際しては手渡しで行います。瓦類を屋根上からトラックの荷台へ投下する場合(特に3m以下の高さの場合)は、投下設備を使用しなければなりません。

○金属屋根の撤去・搬出

・金属屋根については、特殊なしめ方が採用されていたり、場合によっては溶接をしている場合もあります。工具を用いても手作業による解体には困難を伴うことが多く、このような場合には、切断する工具が必要となります。切断時に火花を生ずる場合には、対策を十分にする必要があります。

・金属類の多くは有価物として再生利用できます。

F外装材及び上部構造部分の解体

外装材及び上部構造部分の解体は、手作業による解体工法においては、手作業で行い、手作業・機械作業併用による解体工法においては、手作業・機械作業併用で行います。

ただし、石綿含有建材については、手作業・機械作業併用による解体工法においても、手作業によって解体しなければなりません。

F-1 外装材の解体・搬出

・木造建築物等の低層建築物の外壁としては、木、モルタル・仕上塗材(吹付材)、モルタル・タイル張り、窯業系サイディング(石綿含有建材もある)、薄型ALC パネル、金属系サイディング等があります。

【手作業による分別解体工法の場合】

・モルタル系外壁は、下地が木質であることが多く、バール、ハンマー等を使用することで比較的容易に解体できます。搬出は、他の安定型処分が可能なものと同様です(防水紙等が付着した場合は取り除きます)。

・薄型ALC パネルは、木下地にビスまたはくぎで止められています。したがって、バール、ハンマー等を使用することで比較的容易に解体できます。

・金属系サイディングの解体及び搬出は、金属屋根に準じて行います。

【手作業・機械作業併用による分別解体工法の場合】

・機械作業による場合には、一般につかみ機(フォーククラブ)を使用します。

・建設資材廃棄物の分別作業は、手作業と同様です。

・外周の構造部分を転倒工法により解体する場合には、外壁材を一部残しておくことがあります。

F-2 上部構造部分の解体・搬出

上部構造部分とは、木造軸組構法にあっては、土台、床組、柱、梁、桁、小屋組等です。

【手作業による分別解体工法の場合】

○接合金物等の取り外し

・木造軸組構法にあっても、建設された年代によって接合部の仕様が異なります。建設された年代が古いものは、接合金物の使用量が少なく、かつその金物も撤去が容易なものが多く、年代が新しくなるに伴って接合金物の種類や使用量が増してきます。

・工具としては、バール、ドライバー、スパナ、ハンマー等を使用します。インパクトレンチ等を使用すると作業効率が高まります。

・取り外しの順序は、上から順次下に向かいます。また、場合によっては筋交い等の補強を施す等の安全措置も講ずる必要があります。

○部材の取り外し

・部材の取り外しは、接合金物を取り外した部材から行います。

・接合金物を取り外した後でも、仕口・継手等の取り外し作業が必要です。古い建築物では、接合金物等の取り外しと同様の安全措置が必要です。

・部材の取り外しの順序は、接合金物の場合と同様です。

○外周部の構造部材の解体

・木造建築物等の低層建築物に限らず鉄筋コンクリート造建築の解体においても、外周部の構造体は、最後まで取り壊さず残しておくのが一般的です。理由は、外周部を残すことで倒壊の危険性を小さくし、騒音や粉じんに対する養生の効果が期待できるからです。

・残しておいた外周部は転倒工法により、建物の基礎・土台の内側に倒し込み、その後残されている接合金物の取り外しや、部材の取り外しを行います。この場合、転倒の衝撃による部材の跳ね返りや粉じんの飛散を可能な限り抑制できる措置を講ずる必要があります。

○上部構造部分の搬出

取り外した上部構造部分の木材は、部材ごとに分別し、搬出します。

・大径で腐朽、品質の低下、損傷等の少ないものは、再使用できる場合もあります。

【手作業・機械作業併用による分別解体工法の場合】

○上部構造部分の解体・搬出

・接合金物の取り外しは、必要に応じて事前に行うこともありますが、一般にはつかみ機(フォーククラブ)を使用してそのまま解体します。接合金物は解体後その場で取り外しておきます。

・外周部は転倒工法を採用します。転倒作業は、つかみ機(フォーククラブ)等により行い、外周部の解体は、安全上からも、当日に完了させます。

・転倒時に配慮すべき事項は、手作業による分別解体作業の場合と同様です。

・つかみ機(フォーククラブ)は、建設発生木材の分別作業にも使用します。

【CCA 処理木材の撤去・搬出】

・CCA 処理木材の確認

CCA 処理木材は一般に土台や大引等に使用されていますが、確実に確認するためには上部構造部の解体後、土台に試薬(ジフェニルカルボノヒドラジド、ジフェニルカルバジド、PAN 等、浸潤部分では淡赤褐色から赤紫色に発色)を塗布しCCA 処理木材かどうかを確認します。

・CCA 処理木材の撤去

CCA 処理木材(土台等・大引き等)撤去作業にあたり、土台周辺の解体材を搬出し作業場所を確保します。手作業によりアンカーボルトナットを取り外し、バール等にてCCA 処理木材(土台等・大引き)を基礎から分離・撤去します。

・分別集積

基礎からより取り外したCCA 処理木材(土台等・大引き)を手作業で集積場所に運搬し、他の木材と明確に分別し集積します。

・搬出作業

CCA 処理木材は専用の運搬トラックへ積込み(重機利用可)、CCA 処理木材を処分する施設へ搬出します。

※巻末に有害物質の取扱いについての詳細を示しています。

G基礎及び基礎杭等の解体

基礎及び基礎杭等のコンクリート及び鉄筋コンクリートの解体は、手作業で行うことも可能ですが、圧砕機等による手作業・機械作業の併用が一般的です。

・木造軸組構法建築物においても基礎は一般にコンクリート及び鉄筋コンクリート造です。また、土間コンクリートが打設されていることもあります。コンクリートの強度、鉄筋量等によって解体に使用する機器が異なります。強度が弱い場合にはバケットを、強い場合には圧砕機を使用します。場合によってはハンドブレーカやジャイアントブレーカを使用することもあります。

土台の取外し状況

・解体されたコンクリート塊には、土砂や異物が混入しないようにします。

なお、これらの重機を使用した基礎の解体には振動と騒音を伴うことから、十分な配慮が必要です。

(4)その他の撤去作業
解体工事にともなう、門・塀、地中埋設物、浄化槽、植栽等は、周辺に悪影響を及ぼさない方法で撤去します。

@門・塀の撤去

金属製、コンクリート製、コンクリートブロック製、生け垣等の種類に応じて適切に行います。

A地中埋設物の撤去

地中埋設物として、給排水管、ガス管等があります。撤去するために掘り起こす際には、事前調査の結果に基づいて手作業で適切に行います。

B浄化槽の撤去

浄化槽の撤去に先立ち、残留物の汲み取り及び清掃を行います。

浄化槽は、隣地との境界付近に設置されている場合が多く、境界塀等を破損しないように十分な配慮を払って撤去します。材質としては、強化プラスチック製、コンクリート製等があります。コンクリート製の場合には圧砕機等を使用します。

C植栽等の撤去

植栽を重機で引き抜いて撤去する場合は、埋設管や隣地境界塀の位置に注意しながら、破損・転倒等が生じないように行います。根が隣地境界塀や管の下に入りこんでいる場合は、根を切断してから植栽を撤去します。

(5)建設資材廃棄物等の分別・集積・保管・積載・搬出

建設資材廃棄物の分別・集積・保管・積載及び搬出は、以下のとおりとします。

@分別・集積

発生した建設資材廃棄物は、前述の分別・搬出計画に基づき、再資源化等するもの、中間処理施設に搬入するもの、最終処分場に搬入するもの等それぞれの処理に応じた分別をした上で集積します。

特定建設資材廃棄物に指定されている建設発生木材やコンクリート塊はもとより、それ以外の建設廃棄物にでも、金属くず、ダンボール等の再生可能品をはじめ、可能な限り品目別に分別し、集積しておきます。

集積中に他との混合の恐れがあるものは、袋詰め、小型ボックス、専用コンテナ等に集積しておきます。

また、建設資材廃棄物の集積場や分別容器に建設資材廃棄物の種類を表示することにより、現場の作業員が容易に分別できるようにしておきます。

A保管

現場で分別したものは、早期に現場外へ搬出することが必要ですが、一時的に現場内で保管しなければならない場合には、周辺の生活環境の保全が十分確保できるよう、廃棄物処理法に定められた保管基準を遵守するとともに、以下の項目に留意する必要があります。

ア)分別した建設資材廃棄物の種類ごとに保管場所であることを表示し、保管すること。

イ)特に、石綿含有産業廃棄物やCCA 処理木材がある場合は、搬出されるまでの間、他の廃棄物と区分して、それぞれの保管場所であることを表示し保管すること。

B積載

積載は、品目別に単品で積載することを原則とします。また、質量が軽く、かさが大きいものは、適切に結束等して容積を低減するとともに、積載基準を超過しない範囲で、すでに解体してある合板等を利用して積載効率を向上させます。

C搬出

搬出にあたっては、解体状況、分別状況、集積状況等を総合的に判断したうえで、計画的に搬出することで、搬出効率が向上します。

適正な分別解体を実施した場合であっても、現場で分別が不可能な廃棄物が発生します。この場合には、混合廃棄物として選別施設等に搬出します。

6.6 解体作業完了後の作業

解体作業の完了後、

・足場・養生シートの撤去

・整地

・清掃

・その他の作業

を適切に行います。

(1)足場・養生シートの撤去

足場及び養生シートの撤去は、解体作業の完了後もしくは基礎部の解体前後に行います。

(2)整地

整地は全ての作業完了後に行います。

(3)清掃

清掃は、現場へ車輛の出入りを必要としなくなった時点で行います。敷地及び周辺道路に散水等を行って清掃します。

(4)その他

上記(3)清掃の完了後、以下のことを確認します。

・縁石等に破損箇所がないか、重機搬出後最終確認します。

・境界杭及び境界塀を確認します。

保管していた書類・報告書を提出し、完了の報告・説明を行います。