第10章  構造物の取りこわし工事

参考資料

構造物の取りこわし工事.pdf 農林水産省.ホームページ  

第10 章 構造物の取りこわし工事

第1節 調査及び施工計画

1.事前調査における留意事項

(1) 構造物の構造・強度・規模・形状・部材断面・内外装・設備機器等を調査すること。

(2) 構造物又はその部材の破損・損耗・腐食・老朽の状態等を調査すること。

(3) 取りこわし構造物の周辺環境(地形・地質・周辺の構造物・人家・鉄道・道路・地下埋設物等制約条件)について調査すること。

(4) 取りこわし中の構造変化による構造物自体への影響を考慮すること。

(5) 溶接・溶断・火薬・その他火気使用の可否の確認をすること。

(6) 建設副産物の受入れ場所・再利用のための再資源化施設の状況(コンクリート・アスファルトリサイクルプラント保有業者、プラント処理能力など)・運搬ルートの調査を行うこと。

2.施工計画における留意事項

(1) 事前調査結果に基づいて取りこわしの方法・順序・機械の種類、能力・労働者の危険を防止する対策等必要な事項について立案すること。

(2) 使用機械設備の計画・選定にあたっては、施工条件・機械の能力及び適応性・現場状況・安全面・環境面等総合的な視点で検討すること。

(3) 周辺構造物・第三者に対する対策(粉じん・騒音・振動・水質汚濁・飛石・地下埋設物・送配電線・搬入出路等)を必要に応じて講じること。

(4) 建設副産物の発生の抑制、再資源化等の促進及び適正処理が計画的かつ、効率的に行われるよう適切な施工計画を作成すること。

第2節 一般心得

1.現場管理

(1) 施工計画に基づき、作業主任者の指示に従い安全かつ確実に作業すること。特に擁壁・橋台等の取りこわしでは、作業手順・支保工の設置などに留意すること。

(2) 作業場所の整理整頓を十分行ってから作業にかかること。(3) 器具・工具等を上げ下ろしする際は、吊り網・吊り袋等を使用すること。

図10−1 防護材料

(4) 労働者への危害を防止するため、次の措置を講じること。@ 倒壊制御のため、引ワイヤ等の措置及び倒壊時の合図を確認すること。

A 堅固な防護金網又は柵等を設けること。

B 部材落下防止支保工及び防爆マット等を設置すること。

C 危険箇所への立入禁止を明示すること。

(5) 火気及びガス等を使用する場合には、消化器等を準備したうえで、付近に影響を及ぼさないような防護措置を講じること。また、作業終了後の消火の点検をすること。

(6) 見張又は合図員を構造物全体が見渡せる場所に配置すること。

(7) 強風、大雨、大雪等の悪天候のため危険が予想されるときは、当該作業を中止すること。

(8) 騒音・振動・防じんに対する周辺への影響に配慮すること。

第3節 取りこわし作業

1.圧砕機・大型ブレーカによる作業

(1) 重機作業半径内への立入禁止措置を講じること。ただし、誘導者を配置しその者に当該車両系建設機械を誘導させるときは、この限りではない。

(2) 重機の運行経路について路肩の崩壊、不同沈下の防止及び必要な幅員の確保を保持すること。

(3) 飛来・落下物に対する周辺への影響に配慮すること。

(4) ブレーカの運転は、有資格者によるものとし、責任者から指示された者以外は運転しないこと。

(5) 作業中に発生する粉じんは、散水等の方法で拡散を防止する。

(6) 足場を自立状態で放置しない。

2.爆薬等による作業

(1)第7章第5節発破作業に準じて行うこと。

3.静的破砕剤工法による作業

(1) 破砕剤充填後は、充填孔からの噴出に留意すること。

(2) 膨張圧発現時間は、気温と関連があるため適切な破砕剤を使用すること。

(3) 水中(海中)で使用する場合は、材料の流出・噴出に対する安定性、充填方法及び水中環境への影響に十分配慮すること。

4.転倒工法による作業

(1) 小規模スパン割のもとで施工すること。

(2) 自立安定及び施工制御のため、引ワイヤ等を設置すること。

(3) 計画に合った足元縁切りを行うこと。

(4) 作業前に一定の合図を定め、周知徹底を図ること。

(5) 転倒作業は、必ず一連の連続作業で実施し、その日中に終了させ縁切した状態で放置しないこと。

5.ワイヤソーによる作業

(1) アンカー設置時は、ジャンカ、空洞等を確認すること。

(2) 本体の設置カバー、回転方向のフェンス、ネット等を設置すること。

(3) 切断中は、監視員を配置し、関係者以外立入禁止措置を講じること。

(4) 切断の進行に合わせ、適宜切断面へのキャンバー打込み、ずれ止めを設置すること。

(5) 点検の際は特に接続スリーブの断面減少に注意すること。

(6) ワイヤ交換する時は、電源OFFを確認すること。

また、交換作業中であることが、第三者にもわかるよう明示すること。

6.カッターによる作業

(1) 作業の際は、安全帯及び防護メガネを使用すること。

(2) 撤去側躯体ブロックへのカッター取付けを禁止すること。

(3) アンカー設置時は、ジャンカ、空洞等を確認すること。

(4) ブレード、防護カバーを確実に設置すること。特にブレード固定用ナットは十分に締付けること。

(5) 切断中は、監視員を配置し、関係者以外立入禁止措置を講じること。

(6) 切断の進行に合わせ、適宜切断面へのキャンバー打込み、ずれ止めを設置すること。