第6章  運搬作業

参考資料

運搬作業.pdf 農林水産省.ホームページ  

第6章 運搬作業

第1節 調査及び施工計画

1.事前調査における留意事項

(1) 運搬経路の計画及び機械の選定を行うため、工事現場の土質(岩・礫・砂等)、広さ及び地形などを調査すること。

(2) 適切な運搬方法を決定するには、工事現場に至る運搬経路の幅員・勾配・カーブ・高さ制限・重量制限・架空工作物等を調査すること。

(3) 安全で速やかな運搬を行うため、工事現場に至る運搬経路の交通量・交通状況等を調査すること。

また、運搬経路に耕作道を含む場合は、工事現場周辺の農作業車両の利用状況についても調査すること。

(4) 環境対策を立てるため、運搬作業が周辺環境に与える影響(騒音・振動等)を調査すること。

2.施工計画における留意事項

(1) 運搬の施工計画は、全体の工程、資機材の搬入計画、ほかの工種用機械(積込機械・掘削機械等)の選定にも大きな影響を及ぼすため、安全性・効率性を含めて十分に検討すること。

(2) 工事現場内の自動車による事故を防止するため、運行管理計画を策定し、積載方法、運搬経路、作業場所の地形、走行路の状況、制限速度等について関係作業員に周知させること。

(3) 運搬作業に当たっては、作業指揮者を配置すること。

第2節 トラック・ダンプトラック・トレーラ等

1.運搬路・設備

(1) 工事現場内の走行路は安全に走行できるように常に補修・整備し、特に危険な路肩には標識を立てること。

(2) 工事現場内の必要と認められる箇所には、制限速度を示す標識を立て、カーブ、交差点、危険箇所(路肩・崖縁等)などにも注意標識を立てること。

(3) 規模の大きな工事現場においては、専用道路を設けなるべく一方通行として、必要に応じて適当な待避所を設けること。

(4) 工事現場内の夜間作業には、夜光塗料を塗った危険標識・注意標識及び赤色電灯等を用いるとともに、必要に応じて道路照明を施すこと。

(5) 車両には、発煙筒・赤色旗等の非常用具及び引き綱等を備え、また、積雪・路面凍結などに備え、スノータイヤ・タイヤチェーン等を装備しておき、それらの使用法を運転者に周知すること。

(6) 車庫等は特に火気に注意し、必ず消火器を配置しておくこと。

(7) 多量の燃料・潤滑油等を工事現場内に保管する場合には、保管場所付近に消火器・警報設備の設置などを行うこと。

(8) 車両には、制動装置、前照灯、尾灯、警音器等を備えたものを使用すること。

2.積卸し作業

(1) 材料及び機械等の積卸しは、平坦で強固な場所で行うこと。

(2) 積卸しの際は、誘導員を配置し、特に合図・指示などを確認したうえで、周囲に十分配慮して行うこと。

また、カラーコーン等により作業帯を明示し、関係者以外の立入を禁止すること。

(3) 積込みの際は、機械等の転倒又は荷の転落による作業員及び一般車両、歩行者との接触事故に注意すること。

(4) 駐車は指定された場所で行い、駐車ブレーキを掛け必要に応じて確実な歯止めを行うこと。

(5) 積込みは、車両制限令を遵守し、荷崩れ・荷こぼしなどを起こさないようにすること。

(6) 1つの荷の重量が100kg以上のものを積込む又は卸す際は、作業指揮者を配置すること。

(7) 積込み機械が接近する際は、合図を実施すること。

(8) 高所作業時は、足場等を設置し、墜落防止措置を講じること。

(9) 荷台上の資材及びトレーラ上の機械等は、ロープ等により緊固に結合し、走行中に荷揺れや荷崩れを起こさないようにすること。

また、固定用ロープの点検を行い、不適格なロープは使用しないこと。

(10) 最大積載量が5t以上の車両に荷を積む又は卸す際は、作業員の墜落を防止するため、床面と荷台上の荷の上面との間に安全に昇降するための昇降設備を設けること。

作業員は、昇降設備を使用するものとし、使用の際は、保護帽を着用すること。

(11) 自走機械運搬のため、トレーラ等に機械を積込む作業は、積込足場の角度をできるだけ小さくし、滑りなどによる事故を防止すること。

(12) 積荷を卸す際は、積荷の状態を確認し、積荷の中抜きをしないこと。

(13) ダンプトラックは、荷台を上げて走行しないこと。

(14) 積込み機のワイヤロープを点検し、キンク、著しい形くずれ、素線切れ等があるものは使用しないこと。

3.運搬作業

(1) 公道を走行する際は、交通関係法令(道路交通法・道路運送車両法・道路法)を厳守すること。

(2) 車両制限令を超える車両の通行は、通行許可を得て運行すること。

(3) 積込み場・建設発生土受入地・崖縁・見通しのきかない場所・一般用道路との交差部又はほかの作業箇所に近接する箇所・警手のいない(しゃ断機のない)踏切等には、必要に応じて交通誘導員を配置すること。

(4) 後進作業の際は、原則として交通誘導員の合図により行わせること。

(5) 交通誘導員は、目立つ服装で笛・旗(夜間は合図灯)等を用い、決められた合図・方法により運転者から見やすい安全な場所で誘導すること。

(6) 長尺物を運搬する場合には、その荷の先端に赤旗又は標灯を付けること。

(7) 特装自動車の走行は、必要な免許・資格等を取得している者が行うこと。

(8) 運転者は、作業場所の地形条件、地盤条件等により決定した制限速度を厳守し、作業を行うこと。

(9) 車両は、最大積載量その他の能力を超えて使用しないこと。

(10) あおりのない荷台に作業員を乗車させて走行しないこと。

また、あおりのある荷台に作業員を乗車させるときは、荷の歯止め、滑り止め等を行うこと。

図6−1 重機の登降板

(11) 運搬車両の運転手は、積込体制合図を確認してから車両を作動させること。

4.点検

(1) 運搬に使用する車両それぞれについて、始業点検表を作成し始業時の点検を行うこと。

(2) 運転者又は点検責任者は、作業開始前には点検を行い、その結果を記録すること。また、事故及び修理も併せて記録すること。

図6−2 運転開始前の点検

表6−1 運転開始前の点検表

5.修理

点検の結果、異常を認めた場合は直ちに修理又はその他必要な措置を講じること。

6.故障時の対応

(1) 傾斜地では、逸走防止のため歯止めを行うこと。

(2) 荷台を上げて修理を行う際は、荷が落下しないよう落下防止措置を講じること。

(3) カラーコーン等により、作業範囲を明示すること。

第3節 不整地運搬車

1.運搬路・設備

(1) 本章第2節1.運搬路・設備及び本項に準じること。

(2) 不整地運搬車は、前照灯及び尾灯を備えたものを使用すること。

(3) 作業場所の地盤の強度を確認し、危険箇所には鉄板を敷く等、養生を確実に行うこと。

(4) 作業ヤードへは、関係者以外の立入を禁止すること。

2.積卸し作業

(1) 本章第2節2.積卸し作業及び本項に準じること。

(2) 不整地運搬車に積込みを行う際は、運転席からではなく、荷台の後方から積込みを行うこと。

3.運搬作業

(1) 本章第2節3.運搬作業及び本項に準じること。

(2) 不整地運搬車は、最大積載量が1t以上については、免許又は技能講習を修了した者、1t未満については、特別教育を受けた者がそれぞれ運転を行うこと。

(3) 運転者は、クラクションによる合図なしでバックしないこと。

4.点検

(1) 2年を超えない期間ごとに1回、定められた事項について自主検査を実施し、その結果を記録して3年間保存しなければならない。

(2) 1箇月を超えない期間ごとに1回、定められた事項について自主検査を実施し、その結果を記録して3年間保存しなければならない。

(3) 不整地運搬車それぞれについて、始業点検表を作成し、始業時の点検を行うこと。

5.修理

本章第2節5.修理に準じること。

第4節 コンベヤ

1.設置

(1) 構造及び工事の規模によっては基礎等の土木工事部分と機械施設の据付部分に区分されるが、基礎が機械荷重を適切に支持できることを確認し設置すること。

(2) 運転時の荷重を考慮して設置すること。

(3) 衝撃等で転倒することのないよう、安定した状態で使用すること。

(4) 無理な勾配とせず、貨物の落下や滑り落ちることがないよう、防止措置を講じること。

2.試運転

設置完了時には試運転を行い、以下の点について確認し、不具合・安全上の問題があれば改善すること。

@ 駆動部の異常音の有無と回転方向

A 非常停止装置の作動

B ベルトの片寄り

C コンベヤ本体の安定性

3.設備

コンベヤは、停電、電圧降下等による荷または搬器の逸走及び逆走を防止するための逸走等防止装置を備えたものを使用すること。

4.運搬作業

(1) コンベヤへの、巻き込まれ・接触などには十分注意すること。

また、必要に応じて立入禁止措置を講じるとともに、非常停止装置を備えること。

(2) 荷運搬専用のコンベヤには人を乗せないこと。

(3) コンベヤの運転は、事業者から指名された者が行うこと。

図6−4 コンベヤの運転者の指名

(4) 荷がこぼれないよう積込みを行うこと。

(5) 生コン、土砂等を運搬する際は、連続運搬作業時の巻き込まれ防止用カバーを使用すること。

(6) 運転中のコンベヤへは、乗り入れを禁止すること。

(7) 帰り側のベルトに付着物がないか確認すること。

(8) 危険箇所を明示し、作業員への作業手順を周知させること。

(9) 監視員を配置し、危険作業が行われた際は、直ちに作業を中断させること。

5.点検

(1) 本章第2節4.点検及び本項に準じること。

(2) コンベヤそれぞれについて、始業点検表を作成し、始業時の点検を行うこと。

(3) カバーが損傷していないか確認すること。

(4) 非常停止装置の作動及び巻き込まれ防止用カバーが正確に取付いているか確認すること。

(5) 漏電遮断器の作動を確認すること。

6.修理

(1) 本章第2節5.修理及び本項に準じること。

(2) 修理を行う際は、修理中の標示を看板等で明示し、作業関係者全員に作業内容を周知させること。

(3) 修理中は、ヒューズの抜取、回路の短絡等を行い、容易に電源が入らないよう措置を講じること。

第5節 機関車・運搬車

1.軌道・車両の設備

(1) 軌道の敷設は、現場配線図に基づいて経験者の指揮の下に行うこと。

(2) 道床が砕石・砂利等で形成されているものは、まくら木及び軌条を安全に保持するため、道床を十分に突き固め、かつ排水を良好にするための措置を講じること。

図6−5 軌道断面図

(3) 作業場に応じた制限速度を定め、必要箇所には制限速度・注意又は危険などの交通標識及び標灯を設けること。

(4) レールの継目は、継目板を用い溶接などを行うとともに、まくら木には犬くぎ等で堅固に固定すること。

(5) 保線係を選任し随時レール及び路面の状態を見回り・点検を行い、異常が認められた場合は直ちに補修を行うこと。

(6) 車両が逸走する危険性のある場合には、逸走防止装置を設けること。

(7) 機関車には、警笛・ブザー等の警報装置、前照灯及び運転席の照明灯を設けること。

(8) 作業員を輸送するときには、次に適合する人車を使用すること。

@ 安全に乗車できる座席・握り棒等の設備を設けること。

A 囲い及び乗降口を設けること。

B 運転車と搭乗者とが緊急時に連絡できる設備を設けること。

C 危険防止のため非常停止装置を設けること。

D 勾配30°以上の坂路を走行する人車には、脱線予防装置を設けること。

(9) 設置完了時には試運転を行い、不具合・安全上の問題があれば改善すること。

図6−6 逸走防止装置
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(10) ポイントは完全な物を使用し、ポイントレールを密着するよう敷設すること。

軌道の末端には、確実な歯止めを設けること。

(11) ずい道内軌道の排水溝は、極力板等で蓋をすること。

(12) ずい道内の軌道では、片側に0.6m以上の間隔を保持すること。

これが困難な場合は、適当な間隔で回避所を設けるか、信号装置の設置、監視員の配置などにより運行中は作業員を立ち入らせないこと。

(13) 曲線半径は10m以上とし、適当なカント・スラックを保ち曲線半径に応じて護輪軌条を設けること。

(14) 道路又は作業用道路と交差する場所には、踏切を設けること。

(15) 軌条の重量は、車両重量に応じて決定すること。

車両重量…… 5t未満 軌条重量…… 9kg/m以上

〃 …… 5〜10t未満 〃 ……12kg/m以上

〃 ……10〜15t未満 〃 ……15kg/m以上

〃 ……15t以上 〃 ……22kg/m以上

(16) 機関車は手動ブレーキを備え、10t以上の機関車には動力ブレーキを併せ備えること。

(17) 動力車を使用する区間の軌道勾配は、50/1,000 以下とすること。

(18) 手押し車両を用いる軌道については、以下の条件による。

@ 曲線半径は、5m以上とすること。

A 勾配は、1/15 以下とすること。

B 軌条の重量は、6kg/m 以上とすること。

C 径9cm 以上のまくら木を適当な間隔に配置すること。

(19) 巻上げ装置は、車両に最大の荷重をかけた場合に、車両を速やかに停止させ、かつ、その停止状態を保持することができるブレーキを備えたものとすること。

(20) ワイヤロープは、安全係数が6以上のものを使用し、不適格なものについては使用しないこと。

2.運搬作業

(1) 機関車の運転は、特別教育を受けた者が行うこと。

図6−7 運転者の指名

(2) 運転者・合図者・信号係等には、あらかじめ運転ダイヤ・建設用軌道車両の標準合図の方法など運転に必要な事項について、十分教育し、かつ、確実に守らせること。

なお、その他の関係者にもあらかじめ必要な注意を与えておくこと。

(3) 車両が動いている際の飛び乗り・飛び降りは、絶対に禁止すること。

(4) 運転者が運転席を離れるときは必ずスイッチを切り、ブレーキを確実に掛け逸走防止をすること。

また、勾配のある軌道において車両を停車・駐車する際には確実に歯止めを行うこと。

(5) 後押し運転を行うときは、次の措置を講じるか又は作業員のその区域への立ち入りを禁止すること。

@ 誘導者を配置し誘導させること。

A 先頭車両に前照灯を備えること。

B 誘導者と運転者との連絡装置を備えること。

(6) 勾配が10/1,000以上の区間で使用する手押し車両には、有効な手用ブレーキを備えること。

(7) 運転手には、原則として運転以外の任務を与えないこと。

(8) 見通しのきかない箇所及びポイント又は道路と交差する箇所には、監視員を配置又は警鈴を鳴らして安全運転を図ること。

図6−8 安全確認

(9) 機関車には、運転手及び助手以外の者は乗せないこと。

(10) 人車を運行させるときは、その構造に応じた定員を定め、定員以上は乗せないこと。

(11) 手押し車両の運転間隔は、上り勾配又は水平区間では6m以上、下り勾配では20m以上とすること。

なお、下り勾配における運転速度は、毎時15kmを超えないこと。

(12) 誘導者を車両に乗せるときは、囲いを設けた車両又は乗車台に搭乗させること。

3.点検

(1) 車両それぞれの有する機能に応じた点検を行うこと。

(2) 車両それぞれについての始業点検表・月例点検表・年次点検表を作成し、それぞれの点検を行うこと。

(3) 1箇月以内ごとに1回、定められた事項について自主検査を実施し、その結果を記録して3年間保存しておくこと。

(4) 1年以内ごとに1回定められた事項について自主検査を実施し、その結果を記録して3年間保存しておくこと。

図6−9 連結器材の点検

第6節 索道及びケーブルクレーン

1.索道設備・ケーブルクレーン設備

(1) 電線路・鉄道・道路(工事用道路を含む)及び河川若しくは湖沼の水際から水平距離4m以内の区域の上空に架設する場合には、物の落下による危険を防止するために保護設備を設けること。
また、許可が必要なものについては、必要な手続きを行うこと。

(2) 部材・ワイヤロープ・付属品は、丈夫なもので著しい損傷・摩耗・変形・腐食などのないものを使用すること。

(3) 控え用のワイヤロープ・綱等は、架空電線に近接して配置しないこと。また、それらをゆるめる場合には、予備の控えをとりテンションブロック・ウインチ等で支持しながら行うこと。

(4) 巻上装置・走行装置・横行装置には、過巻防止装置を取り付けること。

過巻防止装置を具備していないものについては、巻上げ用のワイヤロープに標識を付ける、又は、警報装置を設ける等、巻上げ用ワイヤロープの過巻により、作業員に危険が及ばぬよう措置を講じること。

(5) ワイヤロープは、ドラムに直角に巻くようにし、捨巻はドラムに2巻以上残るようにすること。

(6) 制御装置付のクレーンの試運転については、装置の安全性が未確認であるため周辺の状況を考慮して行うこと。

2.組立・解体作業

(1) 組立・解体・その他の作業は、設計図・施工図及び仕様書に従って確実に行うこと。

(2) 組立・解体の作業は、選任された作業指揮者の指揮の下に行うこと。

また、作業の方法及び順序などについては、作業手順書を作成し作業員に周知させること。

(3) 組立・解体の作業箇所付近は、関係者以外立入禁止とすること。また、見やすい箇所に立入禁止の標示をすること。

(4) 強風、大雨、大雪等の悪天候の際は、作業を行わないこと。

3.運搬作業

(1) 運転は、定格荷重が5t以上のケーブルクレーンを使用する場合は免許を取得した者、5t未満のケーブルクレーンを使用する場合はクレーン運転士特別教育を受けた者が各々行うこと。

(2) 強風・大雨・大雪等の悪天候時の運転休止基準を作成し、それに従うこと。

(3) 運転室には、関係者以外の立ち入りを禁止すること。

(4) オペレータは、荷を吊った状態などの危険な状態で所定の位置を離れないこと。

(5) 運転のときは、定められた合図を確実に行い、信号・合図を確認しながら運転すること。

(6) 点検・検査・修理・その他やむを得ない事由による場合を除きトロリやバケットには人を乗せないこと。

(7) 定格荷重を超える荷重をかけて使用しないこと。

(8) 玉掛け作業は、技能講習又は特別教育を修了し指名された者以外の者は行わないこと。

(9) 玉掛けは確実にし、玉掛けが済んだら安全な場所に離れること。

(10) 作業終了時は、トロリ・バケット等を所定の位置に置くこと。

(11) 非常信号を受けたときは、直ちに運転を停止しその原因を確認すること。また、その原因を除去するまでは、運転を再開しないこと。

(12) 作業員は、吊り荷が降下し終えるまで、そばに寄らないこと。また、吊り荷の直下には立ち入らないこと。

(13) 吊り荷は、専用の吊用具を使用し、材料が飛散しないよう対策を講じること。

4.点検

(1) 車両それぞれの有する機能に応じた点検を行うこと。

(2) ケーブルクレーンについての始業点検表・月例点検表・年次点検表を作成し、それぞれの点検を行うこと。

(3) 1箇月以内ごとに1回定められた事項について自主検査を実施し、また、1年以内ごとに1回自主検査を行い、それぞれの記録を3年間保存しておくこと。

(4) 瞬間風速が30m/sを超える暴風の後、又は中震(震度4)以上の地震が起こった後に作業をする場合には、あらかじめクレーン各部分の異常の有無を点検し、その結果を記録して3年間保存しておくこと。

(5) 修理作業を行うときは、ケーブルクレーンの機能を完全に停止したうえで、修理中に誤って作動しないような措置を講じること。

(6) ワイヤロープが異常脈動を起こしている場合には、搬器の脱落などの事故が起きる危険性があるので、直ちに運転を停止して点検・修理を行うこと。

(7) ワイヤロープが次の状態の場合には、取り替え又は切捨てなどの措置を講じること。

@ ワイヤロープ1よりの間で素線数の10%以上の素線が切断した場合

A 直径の減少が公称径の7%を超えた場合

B キンクした場合

C 著しい腐食又は形くずれが認められた場合

(8) バックステーワイヤロープの滑りを毎日点検すること。

5.設置届等

(1) 吊り上げ荷重が3t以上のケーブルクレーンについては、その設置前に所轄労働基準監督署長に設置届を提出し、設置後に落成検査を受けること。また、その後2年毎に性能検査を受けること。

(2) 吊り上げ荷重が3t未満のケーブルクレーンについては、その設置前に所轄労働基準監督署長にクレーン設置報告書を提出すること。

(3) 索道については、その設置前に所轄労働基準監督署長に設置報告書を提出すること。

図6−10 クレーンの設置届等

第7節 インクライン

1.運搬作業

(1) ウインチの運転は、特別教育を受けた者の中から指名して行うこと。

(2) インクラインの運行する付近は、立入禁止とすることとし柵・標示など必要な措置を講じること。

(3) 運転は、あらかじめ定められた信号・合図に従って、相互に十分連絡をとり確実に行うこと。

(4) 台車には、最大積載量を超える物は積まないこと。また、人車には搭乗定員数を超える人数を乗せないこと。

(5) 運転者は、運転中は所定の位置を離れないこと。また、関係のない者を近寄らせないこと。

(6) ワイヤロープは、ドラムに直角に巻くようにし、運転の際にはワイヤロープが常に正しくドラムに巻かれているかを確認すること。

(7) 運転者は、運転を停止したときは必ず逆転防止の歯止めを掛けること。

(8) 運転者は、ウインチのギヤカバーを外したままで運転しないこと。

また、運転中のワイヤロープには手を触れないこと。

(9) 運転者は、運転中は掃除や注油はしないこと。

2.点検

(1) それぞれの機械の有する機能に応じた点検を行うこと。

(2) インクラインについての始業点検表・月例点検表・年次点検表を作成し、それぞれの点検を行うこと。

(3) 運転者又は点検責任者は、1箇月以内ごとに1回定められた事項について自主検査を実施し、また、1年以内ごとに1回自主点検を行い、それぞれの記録を3年間保存すること。

(4) 支柱の締め付け、ボルトの増締めを適度に行うこと。なお、頂部アーム及びステー等の部分には特に注意すること。

第8節 一般道への出入り

1.出入口の設置

(1) 工事用車両の出入口は、見通しの悪いカーブや樹木、建物のある場所を避けること。

ただし、このような場所にしか出入口を設置できない場合は、互いの車両が確認しやすい箇所にカーブミラーを設置したり、信号機を設置する等の安全措置を講じること。

(2) 仮囲い、ゲート等は、強風に耐える構造とすること。

2.出入口の標示

(1) 遠方からでも工事用車両の出入口があることを確認できるよう、工事を予告する道路標識、標示板等を、一般車両や歩行者から見やすい位置に設置すること。

(2) 出入口には原則として引戸式の扉を設け、作業に必要のない限り閉鎖しておくこと。また、公衆の立入りを禁ずる標示板を掲げること。

(3) 出入口には回転灯、照明設備、警報装置を設けること。

3.車両の誘導

(1) 出入口には誘導員を配置し、道路標識、保安灯、セイフティコーン又は矢印を設置する等、常に一般交通の流れを阻害しないようにすること。

(2) 誘導員は、運転者からはっきり見える位置に配置し、一般車両と歩行者を優先的に通行させること。

(3) 誘導員は、赤旗、赤色灯又は笛等を使用し、分かりやすい合図で誘導を行うこと。

(4) 工事用車両の運転者には、出入口における車両の一旦停止、左右確認を励行させること。

4.公道の管理

(1) 公道へ出る際は、タイヤの洗浄を実施し、土砂等を引き出さないようにすること。

(2) 凍結の恐れがある冬季には、散水を行わないこと。散水を行う際は、不凍結水を使用すること。

(3) 歩行者用通路には、車道との境界に柵等を設置し、車道との区分を明確にすること。

また、歩行に危険がないよう、路面の段差をなくし、必要に応じて階段等を設けておくこと。

(4) 出入口の工事用道路において、一般の通行に使用する部分については、雨天等の場合でも通行に支障がないよう、排水を良好にしておくこと。