第1章  特定元方事業者等に関する特別規制

第1章  特定元方事業者等に関する特別規制

(法第二十九条の二 の厚生労働省令で定める場所)

第六百三十四条の二  法第二十九条の二 の厚生労働省令で定める場所は、次のとおりとする。

一  土砂等が崩壊するおそれのある場所(関係請負人の労働者に危険が及ぶおそれのある場所に限る。)

一の二  土石流が発生するおそれのある場所(河川内にある場所であつて、関係請負人の労働者に危険が及ぶおそれのある場所に限る。)

二  機械等が転倒するおそれのある場所(関係請負人の労働者が用いる車両系建設機械のうち令別表第七第三号に掲げるもの又は移動式クレーンが転倒するおそれのある場所に限る。)

三  架空電線の充電電路に近接する場所であつて、当該充電電路に労働者の身体等が接触し、又は接近することにより感電の危険が生ずるおそれのあるもの(関係請負人の労働者により工作物の建設、解体、点検、修理、塗装等の作業若しくはこれらに附帯する作業又はくい打機、くい抜機、移動式クレーン等を使用する作業が行われる場所に限る。)

四  埋設物等又はれんが壁、コンクリートブロック塀、擁壁等の建設物が損壊する等のおそれのある場所(関係請負人の労働者により当該埋設物等又は建設物に近接する場所において明かり掘削の作業が行われる場所に限る。)

(協議組織の設置及び運営)

第六百三十五条  特定元方事業者(法第十五条第一項 の特定元方事業者をいう。以下同じ。)は、法第三十条第一項第一号 の協議組織の設置及び運営については、次に定めるところによらなければならない。

一  特定元方事業者及びすべての関係請負人が参加する協議組織を設置すること。

二  当該協議組織の会議を定期的に開催すること。

2  関係請負人は、前項の規定により特定元方事業者が設置する協議組織に参加しなければならない。

(作業間の連絡及び調整)

第六百三十六条  特定元方事業者は、法第三十条第一項第二号 の作業間の連絡及び調整については、随時、特定元方事業者と関係請負人との間及び関係請負人相互間における連絡及び調整を行なわなければならない。

(作業場所の巡視)

第六百三十七条  特定元方事業者は、法第三十条第一項第三号 の規定による巡視については、毎作業日に少なくとも一回、これを行なわなければならない。

2  関係請負人は、前項の規定により特定元方事業者が行なう巡視を拒み、妨げ、又は忌避してはならない。

(教育に対する指導及び援助)

第六百三十八条  特定元方事業者は、法第三十条第一項第四号 の教育に対する指導及び援助については、当該教育を行なう場所の提供、当該教育に使用する資料の提供等の措置を講じなければならない。

(法第三十条第一項第五号 の厚生労働省令で定める業種)

第六百三十八条の二  法第三十条第一項第五号 の厚生労働省令で定める業種は、建設業とする。

(計画の作成)

第六百三十八条の三  法第三十条第一項第五号 に規定する特定元方事業者は、同号 の計画の作成については、工程表等の当該仕事の工程に関する計画並びに当該作業場所における主要な機械、設備及び作業用の仮設の建設物の配置に関する計画を作成しなければならない。

(関係請負人の講ずべき措置についての指導)

第六百三十八条の四  法第三十条第一項第五号 に規定する特定元方事業者は、同号 の関係請負人の講ずべき措置についての指導については、次に定めるところによらなければならない。

一  車両系建設機械のうち令別表第七各号に掲げるもの(同表第五号に掲げるもの以外のものにあつては、機体重量が三トン以上のものに限る。)を使用する作業に関し第百五十五条第一項の規定に基づき関係請負人が定める作業計画が、法第三十条第一項第五号 の計画に適合するよう指導すること。

二  つり上げ荷重が三トン以上の移動式クレーンを使用する作業に関しクレーン則第六十六条の二第一項 の規定に基づき関係請負人が定める同項 各号に掲げる事項が、法第三十条第一項第五号 の計画に適合するよう指導すること。

(クレーン等の運転についての合図の統一)

第六百三十九条  特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該作業がクレーン等(クレーン、移動式クレーン、デリック、簡易リフト又は建設用リフトで、クレーン則 の適用を受けるものをいう。以下同じ。)を用いて行うものであるときは、当該クレーン等の運転についての合図を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

2  特定元方事業者及び関係請負人は、自ら行なう作業について前項のクレーン等の運転についての合図を定めるときは、同項の規定により統一的に定められた合図と同一のものを定めなければならない。

(事故現場等の標識の統一等)

第六百四十条  特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該場所に次の各号に掲げる事故現場等があるときは、当該事故現場等を表示する標識を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一  有機則第二十七条第二項 本文(特化則第三十八条の八 において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により労働者を立ち入らせてはならない事故現場

二  高圧則第一条第三号 の作業室又は同条第四号 の気閘室

三  電離則第三条第一項 の区域、電離則第十五条第一項 の室、電離則第十八条第一項 本文の規定により労働者を立ち入らせてはならない場所又は電離則第四十二条第一項 の区域

四  酸素欠乏症等防止規則 (昭和四十七年労働省令第四十二号。以下「酸欠則」という。)第九条第一項 の酸素欠乏危険場所又は酸欠則第十四条第一項 の規定により労働者を退避させなければならない場所

2  特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所において自ら行なう作業に係る前項各号に掲げる事故現場等を、同項の規定により統一的に定められた標識と同一のものによつて明示しなければならない。

3  特定元方事業者及び関係請負人は、その労働者のうち必要がある者以外の者を第一項各号に掲げる事故現場等に立ち入らせてはならない。

(有機溶剤等の容器の集積箇所の統一)

第六百四十一条  特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該場所に次の容器が集積されるとき(第二号に掲げる容器については、屋外に集積されるときに限る。)は、当該容器を集積する箇所を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一  有機溶剤等(有機則第一条第一項第二号 の有機溶剤等をいう。以下同じ。)又はエチルベンゼン等(特化則第二条第一項第三号の二 のエチルベンゼン等をいう。以下同じ。)を入れてある容器

二  有機溶剤等又はエチルベンゼン等を入れてあつた空容器で有機溶剤又は令別表第三第二号3の3若しくは19の2に掲げる物の蒸気が発散するおそれのあるもの

2  特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所に前項の容器を集積するとき(同項第二号に掲げる容器については、屋外に集積するときに限る。)は、同項の規定により統一的に定められた箇所に集積しなければならない。

(警報の統一等)

第六百四十二条  特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行なわれるときには、次の場合に行なう警報を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一  当該場所にあるエツクス線装置(令第六条第五号 のエツクス線装置をいう。以下同じ。)に電力が供給されている場合

二  当該場所にある電離則第二条第二項 に規定する放射性物質を装備している機器により照射が行なわれている場合

三  当該場所において発破が行なわれる場合

四  当該場所において火災が発生した場合

五  当該場所において、土砂の崩壊、出水若しくはなだれが発生した場合又はこれらが発生するおそれのある場合

2  特定元方事業者及び関係請負人は、当該場所において、エツクス線装置に電力を供給する場合、前項第二号の機器により照射を行なう場合又は発破を行なう場合は、同項の規定により統一的に定められた警報を行なわなければならない。当該場所において、火災が発生したこと又は土砂の崩壊、出水若しくはなだれが発生したこと若しくはこれらが発生するおそれのあることを知つたときも、同様とする。

3  特定元方事業者及び関係請負人は、第一項第三号から第五号までに掲げる場合において、前項の規定により警報が行なわれたときは、危険がある区域にいるその労働者のうち必要がある者以外の者を退避させなければならない。

(避難等の訓練の実施方法等の統一等)

第六百四十二条の二  特定元方事業者は、ずい道等の建設の作業を行う場合において、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときは、第三百八十九条の十一第一項の規定に基づき特定元方事業者及び関係請負人が行う避難等の訓練について、その実施時期及び実施方法を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

2  特定元方事業者及び関係請負人は、避難等の訓練を行うときは、前項の規定により統一的に定められた実施時期及び実施方法により行わなければならない。

3  特定元方事業者は、関係請負人が行う避難等の訓練に対して、必要な指導及び資料の提供等の援助を行わなければならない。

第六百四十二条の二の二  前条の規定は、特定元方事業者が土石流危険河川において建設工事の作業を行う場合について準用する。この場合において、同条第一項中「第三百八十九条の十一第一項の規定」とあるのは「第五百七十五条の十六第一項の規定」と、同項から同条第三項までの規定中「避難等の訓練」とあるのは「避難の訓練」と読み替えるものとする。

(周知のための資料の提供等)

第六百四十二条の三  建設業に属する事業を行う特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときは、当該場所の状況(労働者に危険を生ずるおそれのある箇所の状況を含む。以下この条において同じ。)、当該場所において行われる作業相互の関係等に関し関係請負人がその労働者であつて当該場所で新たに作業に従事することとなつたものに対して周知を図ることに資するため、当該関係請負人に対し、当該周知を図るための場所の提供、当該周知を図るために使用する資料の提供等の措置を講じなければならない。ただし、当該特定元方事業者が、自ら当該関係請負人の労働者に当該場所の状況、作業相互の関係等を周知させるときは、この限りでない。

(特定元方事業者の指名)

第六百四十三条  法第三十条第二項 の規定による指名は、次の者について、あらかじめその者の同意を得て行わなければならない。

一  法第三十条第二項 の場所において特定事業(法第十五条第一項 の特定事業をいう。)の仕事を自ら行う請負人で、建築工事における躯体工事等当該仕事の主要な部分を請け負つたもの(当該仕事の主要な部分が数次の請負契約によつて行われることにより当該請負人が二以上あるときは、これらの請負人のうち、最も先次の請負契約の当事者である者)

二  前号の者が二以上あるときは、これらの者が互選した者

2  法第三十条第二項 の規定により特定元方事業者を指名しなければならない発注者(同項 の発注者をいう。)又は請負人は、同項 の規定による指名ができないときは、遅滞なく、その旨を当該場所を管轄する労働基準監督署長に届け出なければならない。

(作業間の連絡及び調整)

第六百四十三条の二  第六百三十六条の規定は、法第三十条の二第一項 の元方事業者(次条から第六百四十三条の六までにおいて「元方事業者」という。)について準用する。この場合において、第六百三十六条中「第三十条第一項第二号」とあるのは、「第三十条の二第一項」と読み替えるものとする。

(クレーン等の運転についての合図の統一)

第六百四十三条の三  第六百三十九条第一項の規定は、元方事業者について準用する。

2  第六百三十九条第二項の規定は、元方事業者及び関係請負人について準用する。

(事故現場の標識の統一等)

第六百四十三条の四  元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われる場合において、当該場所に次の各号に掲げる事故現場等があるときは、当該事故現場等を表示する標識を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一  有機則第二十七条第二項 本文の規定により労働者を立ち入らせてはならない事故現場

二  電離則第三条第一項 の区域、電離則第十五条第一項 の室、電離則第十八条第一項 本文の規定により労働者を立ち入らせてはならない場所又は電離則第四十二条第一項 の区域

三  酸欠則第九条第一項 の酸素欠乏危険場所又は酸欠則第十四条第一項 の規定により労働者を退避させなければならない場所

2  元方事業者及び関係請負人は、当該場所において自ら行う作業に係る前項各号に掲げる事故現場等を、同項の規定により統一的に定められた標識と同一のものによつて明示しなければならない。

3  元方事業者及び関係請負人は、その労働者のうち必要がある者以外の者を第一項各号に掲げる事故現場等に立ち入らせてはならない。

(有機溶剤等の容器の集積箇所の統一)

第六百四十三条の五  第六百四十一条第一項の規定は、元方事業者について準用する。

2  第六百四十一条第二項の規定は、元方事業者及び関係請負人について準用する。

(警報の統一等)

第六百四十三条の六  元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときには、次の場合に行う警報を統一的に定め、これを関係請負人に周知させなければならない。

一  当該場所にあるエックス線装置に電力が供給されている場合

二  当該場所にある電離則第二条第二項 に規定する放射性物質を装備している機器により照射が行われている場合

三  当該場所において火災が発生した場合

2  元方事業者及び関係請負人は、当該場所において、エックス線装置に電力を供給する場合又は前項第二号の機器により照射を行う場合は、同項の規定により統一的に定められた警報を行わなければならない。当該場所において、火災が発生したこと又は火災が発生するおそれのあることを知つたときも、同様とする。

3  元方事業者及び関係請負人は、第一項第三号に掲げる場合において、前項の規定により警報が行われたときは、危険がある区域にいるその労働者のうち必要がある者以外の者を退避させなければならない。

(法第三十条の二第一項 の元方事業者の指名)

第六百四十三条の七  第六百四十三条の規定は、法第三十条の二第二項 において準用する法第三十条第二項 の規定による指名について準用する。この場合において、第六百四十三条第一項第一号中「第三十条第二項の場所」とあるのは「第三十条の二第二項において準用する法第三十条第二項 の場所」と、「特定事業(法第十五条第一項 の特定事業をいう。)の仕事」とあるのは「法第三十条の二第一項 に規定する事業の仕事」と、「建築工事における躯体工事等当該仕事」とあるのは「当該仕事」と、同条第二項 中「特定元方事業者」とあるのは「元方事業者」と読み替えるものとする。

(法第三十条の三第一項 の元方事業者の指名)

第六百四十三条の八  第六百四十三条の規定は、法第三十条の三第二項 において準用する法第三十条第二項 の規定による指名について準用する。この場合において、第六百四十三条第一項第一号中「第三十条第二項の場所」とあるのは「第三十条の三第二項において準用する法第三十条第二項 の場所」と、「特定事業(法第十五条第一項 の特定事業をいう。)の仕事」とあるのは「法第二十五条の二第一項 に規定する仕事」と、「建築工事における躯体工事等」とあるのは「ずい道等の建設の仕事における掘削工事等」と、同条第二項 中「特定元方事業者」とあるのは「元方事業者」と読み替えるものとする。

(救護に関する技術的事項を管理する者)

第六百四十三条の九  第二十四条の七及び第二十四条の九の規定は、法第三十条の三第五項 において準用する法第二十五条の二第二項 の救護に関する技術的事項を管理する者について準用する。

2  法第三十条の三第五項 において準用する法第二十五条の二第二項 の厚生労働省令で定める資格を有する者は、第二十四条の八に規定する者とする。

(くい打機及びくい抜機についての措置)

第六百四十四条  法第三十一条第一項 の注文者(以下「注文者」という。)は、同項 の場合において、請負人(同項 の請負人をいう。以下この章において同じ。)の労働者にくい打機又はくい抜機を使用させるときは、当該くい打機又はくい抜機については、第二編第二章第二節(第百七十二条、第百七十四条から第百七十六条まで、第百七十八条から第百八十一条まで及び第百八十三条に限る。)に規定するくい打機又はくい抜機の基準に適合するものとしなければならない。

(軌道装置についての措置)

第六百四十五条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に軌道装置を使用させるときは、当該軌道装置については、第二編第二章第三節(第百九十六条から第二百四条まで、第二百七条から第二百九条まで、第二百十二条、第二百十三条及び第二百十五条から第二百十七条までに限る。)に規定する軌道装置の基準に適合するものとしなければならない。

(型わく支保工についての措置)

第六百四十六条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に型わく支保工を使用させるときは、当該型わく支保工については、法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格及び第二編第三章 (第二百三十七条から第二百三十九条まで、第二百四十二条及び第二百四十三条に限る。)に規定する型わく支保工の基準に適合するものとしなければならない。

(アセチレン溶接装置についての措置)

第六百四十七条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者にアセチレン溶接装置を使用させるときは、当該アセチレン溶接装置について、次の措置を講じなければならない。

一  第三百二条第二項及び第三項並びに第三百三条に規定する発生器室の基準に適合する発生器室内に設けること。

二  ゲージ圧力七キロパスカル以上のアセチレンを発生し、又は使用するアセチレン溶接装置にあつては、第三百五条第一項に規定する基準に適合するものとすること。

三  前号のアセチレン溶接装置以外のアセチレン溶接装置の清浄器、導管等でアセチレンが接触するおそれのある部分には、銅を使用しないこと。

四  発生器及び安全器は、法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に適合するものとすること。

五  安全器の設置については、第三百六条に規定する基準に適合するものとすること。

(交流アーク溶接機についての措置)

第六百四十八条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に交流アーク溶接機(自動溶接機を除く。)を使用させるときは、当該交流アーク溶接機に、法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に適合する交流アーク溶接機用自動電撃防止装置を備えなければならない。ただし、次の場所以外の場所において使用させるときは、この限りでない。

一  船舶の二重底又はピークタンクの内部その他導電体に囲まれた著しく狭あいな場所

二  墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある高さが二メートル以上の場所で、鉄骨等導電性の高い接地物に労働者が接触するおそれのあるところ

(電動機械器具についての措置)

第六百四十九条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に電動機を有する機械又は器具(以下この条において「電動機械器具」という。)で、対地電圧が百五十ボルトをこえる移動式若しくは可搬式のもの又は水等導電性の高い液体によつて湿潤している場所その他鉄板上、鉄骨上、定盤上等導電性の高い場所において使用する移動式若しくは可搬式のものを使用させるときは、当該電動機械器具が接続される電路に、当該電路の定格に適合し、感度が良好であり、かつ、確実に作動する感電防止用漏電しや断装置を接続しなければならない。

2  前項の注文者は、同項に規定する措置を講ずることが困難なときは、電動機械器具の金属性外わく、電動機の金属製外被等の金属部分を、第三百三十三条第二項各号に定めるところにより接地できるものとしなければならない。

(潜函等についての措置)

第六百五十条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に潜函等を使用させる場合で、当該労働者が当該潜函等の内部で明り掘削の作業を行なうときは、当該潜函等について、次の措置を講じなければならない。

一  掘下げの深さが二十メートルをこえるときは、送気のための設備を設けること。

二  前号に定めるもののほか、第二編第六章第一節第三款(第三百七十六条第二号並びに第三百七十七条第一項第二号及び第三号に限る。)に規定する潜函等の基準に適合するものとすること。

(ずい道等についての措置)

第六百五十一条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者にずい道等を使用させる場合で、当該労働者がずい道等の建設の作業を行なうとき(落盤又は肌落ちにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときに限る。)は、当該ずい道等についてずい道支保工を設け、ロツクボルトを施す等落盤又は肌落ちを防止するための措置を講じなければならない。

2  注文者は、前項のずい道支保工については、第二編第六章第二節第二款(第三百九十条、第三百九十一条及び第三百九十四条に限る。)に規定するずい道支保工の基準に適合するものとしなければならない。

(ずい道型わく支保工についての措置)

第六百五十二条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者にずい道型わく支保工を使用させるときは、当該ずい道型わく支保工を、第二編第六章第二節第三款に規定するずい道型わく支保工の基準に適合するものとしなければならない。

(物品揚卸口等についての措置)

第六百五十三条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に、作業床、物品揚卸口、ピツト、坑又は船舶のハツチを使用させるときは、これらの建設物等の高さが二メートル以上の箇所で墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるところに囲い、手すり、覆い等を設けなければならない。ただし、囲い、手すり、覆い等を設けることが作業の性質上困難なときは、この限りでない。

2  注文者は、前項の場合において、作業床で高さ又は深さが一・五メートルをこえる箇所にあるものについては、労働者が安全に昇降するための設備等を設けなければならない。

(架設通路についての措置)

第六百五十四条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に架設通路を使用させるときは、当該架設通路を、第五百五十二条に規定する架設通路の基準に適合するものとしなければならない。

(足場についての措置)

第六百五十五条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に、足場を使用させるときは、当該足場について、次の措置を講じなければならない。

一  構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を定め、かつ、これを足場の見やすい場所に表示すること。

二  強風、大雨、大雪等の悪天候又は中震以上の地震の後においては、足場における作業を開始する前に、次の事項について点検し、危険のおそれがあるときは、速やかに修理すること。

イ 床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態

ロ 建地、布、腕木等の緊結部、接続部及び取付け部のゆるみの状態

ハ 緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態

ニ 第五百六十三条第一項第三号イからハまでに掲げる設備の取りはずし及び脱落の有無

ホ 幅木等の取付状態及び取りはずしの有無

ヘ 脚部の沈下及び滑動の状態

ト 筋かい、控え、壁つなぎ等の補強材の取付けの状態

チ 建地、布及び腕木の損傷の有無

リ 突りようとつり索との取付け部の状態及びつり装置の歯止めの機能

三  前二号に定めるもののほか、法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格及び第二編第十章第二節 (第五百五十九条から第五百六十一条まで、第五百六十二条第二項、第五百六十三条、第五百六十九条から第五百七十二条まで及び第五百七十四条に限る。)に規定する足場の基準に適合するものとすること。

2  注文者は、前項第二号の点検を行つたときは、次の事項を記録し、足場を使用する作業を行う仕事が終了するまでの間、これを保存しなければならない。

一  当該点検の結果

二  前号の結果に基づいて修理等の措置を講じた場合にあつては、当該措置の内容

(作業構台についての措置)

第六百五十五条の二  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に、作業構台を使用させるときは、当該作業構台について、次の措置を講じなければならない。

一  構造及び材料に応じて、作業床の最大積載荷重を定め、かつ、これを作業構台の見やすい場所に表示すること。

二  強風、大雨、大雪等の悪天候又は中震以上の地震の後においては、作業構台における作業を開始する前に、次の事項について点検し、危険のおそれがあるときは、速やかに修理すること。

イ 支柱の滑動及び沈下の状態

ロ 支柱、はり等の損傷の有無

ハ 床材の損傷、取付け及び掛渡しの状態

ニ 支柱、はり、筋かい等の緊結部、接続部及び取付部のゆるみの状態

ホ 緊結材及び緊結金具の損傷及び腐食の状態

ヘ 水平つなぎ、筋かい等の補強材の取付状態及び取りはずしの有無

ト 手すり等及び中さん等の取りはずし及び脱落の有無

三  前二号に定めるもののほか、第二編第十一章(第五百七十五条の二、第五百七十五条の三及び第五百七十五条の六に限る。)に規定する作業構台の基準に適合するものとしなければならない。

2  注文者は、前項第二号の点検を行つたときは、次の事項を記録し、作業構台を使用する作業を行う仕事が終了するまでの間、これを保存しなければならない。

一  当該点検の結果

二  前号の結果に基づいて修理等の措置を講じた場合にあつては、当該措置の内容

(クレーン等についての措置)

第六百五十六条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者にクレーン等を使用させるときは、当該クレーン等を、法第三十七条第二項 の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(特定機械等の構造に係るものに限る。)又は法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に適合するものとしなければならない。

(ゴンドラについての措置)

第六百五十七条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者にゴンドラを使用させるときは、当該ゴンドラを、法第三十七条第二項 の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準(特定機械等の構造に係るものに限る。)に適合するものとしなければならない。

(局所排気装置についての措置)

第六百五十八条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に局所排気装置を使用させるとき(有機則第五条 若しくは第六条第二項 (特化則第三十八条の八 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)又は粉じん則第四条 若しくは第二十七条第一項 ただし書の規定により請負人が局所排気装置を設けなければならない場合に限る。)は、当該局所排気装置の性能については、有機則第十六条 (特化則第三十八条の八 において準用する場合を含む。)又は粉じん則第十一条 に規定する基準に適合するものとしなければならない。

(全体換気装置についての措置)

第六百五十九条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に全体換気装置を使用させるとき(有機則第六条第一項 、第八条第二項、第九条第一項、第十条又は第十一条(特化則第三十八条の八 においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定により請負人が全体換気装置を設けなければならない場合に限る。)であるときは、当該全体換気装置の性能については、有機則第十七条 (特化則第三十八条の八 において準用する場合を含む。)に規定する基準に適合するものとしなければならない。

(圧気工法に用いる設備についての措置)

第六百六十条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に潜函工法その他の圧気工法に用いる設備で、その作業室の内部の圧力が大気圧を超えるものを使用させるときは、当該設備を、高圧則第四条 から第七条の三 まで及び第二十一条第二項 に規定する基準に適合するものとしなければならない。

(エックス線装置についての措置)

第六百六十一条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に令第十三条第三項第二十二号 のエックス線装置を使用させるときは、当該エックス線装置については法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格に適合するものとしなければならない。

(ガンマ線照射装置についての措置)

第六百六十二条  注文者は、法第三十一条第一項 の場合において、請負人の労働者に令第十三条第三項第二十三号 のガンマ線照射装置を使用させるときは、当該ガンマ線照射装置については法第四十二条 の規定に基づき厚生労働大臣が定める規格でガンマ線照射装置に係るものに適合するものとしなければならない。

(令第九条の三第二号 の厚生労働省令で定める第二類物質)

第六百六十二条の二  令第九条の三第二号 の厚生労働省令で定めるものは、特化則第二条第三号 に規定する特定第二類物質とする。

(法第三十一条の二 の厚生労働省令で定める作業)

第六百六十二条の三  法第三十一条の二 の厚生労働省令で定める作業は、同条 に規定する設備の改造、修理、清掃等で、当該設備を分解する作業又は当該設備の内部に立ち入る作業とする。

(文書の交付等)

第六百六十二条の四  法第三十一条の二 の注文者(その仕事を他の者から請け負わないで注文している者に限る。)は、次の事項を記載した文書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項において同じ。)を作成し、これをその請負人に交付しなければならない。

一  法第三十一条の二 に規定する物の危険性及び有害性

二  当該仕事の作業において注意すべき安全又は衛生に関する事項

三  当該仕事の作業について講じた安全又は衛生を確保するための措置

四  当該物の流出その他の事故が発生した場合において講ずべき応急の措置

2  前項の注文者(その仕事を他の者から請け負わないで注文している者を除く。)は、同項又はこの項の規定により交付を受けた文書の写しをその請負人に交付しなければならない。

3  前二項の規定による交付は、請負人が前条の作業を開始する時までに行わなければならない。

(法第三十一条の三第一項 の厚生労働省令で定める機械)

第六百六十二条の五  法第三十一条の三第一項 の厚生労働省令で定める機械は、次のとおりとする。

一  機体重量が三トン以上の車両系建設機械のうち令別表第七第二号1、2及び4に掲げるもの

二  車両系建設機械のうち令別表第七第三号1から3まで及び6に掲げるもの

三  つり上げ荷重が三トン以上の移動式クレーン

(パワー・ショベル等についての措置)

第六百六十二条の六  法第三十一条の三第一項 に規定する特定作業に係る仕事を自ら行う発注者又は当該仕事の全部を請け負つた者で、当該場所において当該仕事の一部を請け負わせているもの(次条及び第六百六十二条の八において「特定発注者等」という。)は、当該仕事に係る作業として前条第一号の機械を用いて行う荷のつり上げに係る作業を行うときは、当該特定発注者等とその請負人であつて当該機械に係る運転、玉掛け又は誘導の作業その他当該機械に係る作業を行うものとの間及び当該請負人相互間における作業の内容、作業に係る指示の系統及び立入禁止区域について必要な連絡及び調整を行わなければならない。

(くい打機等についての措置)

第六百六十二条の七  特定発注者等は、当該仕事に係る作業として第六百六十二条の五第二号の機械に係る作業を行うときは、当該特定発注者等とその請負人であつて当該機械に係る運転、作業装置の操作(車体上の運転者席における操作を除く。)、玉掛け、くいの建て込み、くい若しくはオーガーの接続又は誘導の作業その他当該機械に係る作業を行うものとの間及び当該請負人相互間における作業の内容、作業に係る指示の系統及び立入禁止区域について必要な連絡及び調整を行わなければならない。

(移動式クレーンについての措置)

第六百六十二条の八  特定発注者等は、当該仕事に係る作業として第六百六十二条の五第三号の機械に係る作業を行うときは、当該特定発注者等とその請負人であつて当該機械に係る運転、玉掛け又は運転についての合図の作業その他当該機械に係る作業を行うものとの間及び請負人相互間における作業の内容、作業に係る指示の系統及び立入禁止区域について必要な連絡及び調整を行わなければならない。

(法第三十二条第三項 の請負人の義務)

第六百六十二条の九  法第三十二条第三項 の請負人は、法第三十条の三第一項 又は第四項 の規定による措置を講ずべき元方事業者又は指名された事業者が行う労働者の救護に関し必要な事項についての訓練に協力しなければならない。

(法第三十二条第四項 の請負人の義務)

第六百六十三条  法第三十二条第四項 の請負人は、第六百四十四条から第六百六十二条までに規定する措置が講じられていないことを知つたときは、速やかにその旨を注文者に申し出なければならない。

2  法第三十二条第四項 の請負人は、注文者が第六百四十四条から第六百六十二条までに規定する措置を講ずるために行う点検、補修その他の措置を拒み、妨げ、又は忌避してはならない。

(法第三十二条第五項 の請負人の義務)

第六百六十三条の二  法第三十二条第五項 の請負人は、第六百六十二条の四第一項又は第二項に規定する措置が講じられていないことを知つたときは、速やかにその旨を注文者に申し出なければならない。

(報告)

第六百六十四条  特定元方事業者(法第三十条第二項 又は第三項 の規定により指名された事業者を除く。)は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われるときは、当該作業の開始後、遅滞なく、次の事項を当該場所を管轄する労働基準監督署長に報告しなければならない。

一  事業の種類並びに当該事業場の名称及び所在地

二  関係請負人の事業の種類並びに当該事業場の名称及び所在地

三  法第十五条 の規定により統括安全衛生責任者を選任しなければならないときは、その旨及び統括安全衛生責任者の氏名

四  法第十五条の二 の規定により元方安全衛生管理者を選任しなければならないときは、その旨及び元方安全衛生管理者の氏名

五  法第十五条の三 の規定により店社安全衛生管理者を選任しなければならないときは、その旨及び店社安全衛生管理者の氏名(第十八条の六第二項の事業者にあつては、統括安全衛生責任者の職務を行う者及び元方安全衛生管理者の職務を行う者の氏名)

2  前項の規定は、法第三十条第二項 の規定により指名された事業者について準用する。この場合において、前項中「当該作業の開始後」とあるのは、「指名された後」と読み替えるものとする。